” 子どもの立場に立って ” 社会全体で子どもたちのことを考えたい ” 。
全日本私立幼稚園連合会 主催の、
「園内にある、こどもがまんなかのモノ・コト・時間・空間(= こどもがまんなかポイント)を再発見することにより、こどもがまんなかの視点や環境づくりを見直すこと」をテーマにしたアワードが開催されました。
このアワードを通じて、各園のこどもがまんなかポイントを再確認し発表して、子供に寄り添った環境づくりをさらに推進するのが目的です。
→こどもがまんなかP R O J E C T ホームページ
年少さんの2 月。一人の恐竜好きの子が廃材を使って恐竜作りを始めました。図鑑を見ながら、できるだけ本物に見えるように自分で廃材選びや、立体に作る方法を先生に尋ねながら夢中になっていました。毎日毎日、様々な恐竜を作り続ける姿に周りの子どもたちも興味を惹かれはじめ、それぞれにつくり出しました。その子たちが年中さんに進級し、クラスのお友達も変わりなんとなくドキドキした4 月。心の安定と、新しい仲間とのつながりを感じてほしくて、年少さんのときに大好きだった「恐竜」をテーマに遊びを設定していくことにしました。
圏庭の石を掘り起こす『化石発掘ごっこ』をしました。
恐竜の骨の平面図を貼っておくと、発掘してきた石を平面図に照らし合わせながら、「ここの骨の形と似ているからやっぱり骨だった」と大喜びする子ども達。
しだいに石の形では化石の骨と形状が違う、ということに気付きはじめました。そんな時、ある男の子が家からサンマの骨を持ってきました。次第に、子どもたちに広まり始め、ホッケの骨、アジの骨、鶏手羽の骨、ケンタッキーで食べた骨が次々に集まり始めました。
福井にある恐竜研究所に行ってきた男の子の発案で、恐竜の骨発掘ごっこがしたい、ということになりの骨をコンクリートで埋めて、その骨を金づちで叩いて骨を発掘する、という遊びへと発展していきました。
次第に発掘したい子と、その骨が化石の平面図のどの部分に形が似ているかを調べる子に分かれ始め、さらに遊びが発展してきました。まさにリアルな恐竜パズルでした。ここで、恐竜発掘ごっこが終わるのかと思ったのですが・・・
「本物の大きさ<らいの恐竜が作ってみたい」「しかも立体で(子どもは立体とは言いませんでしたが。先生の思い)」と言い出して。私たち保育者はどんなもので、どうやって、しかも子どもたちが作り上げていく教材で、という思いで悩みました。
「サンマの骨では小さすぎ、でも、あの魚の形状が恐竜の化石部分に似ているんだけど。」「せっかくだから新しい素材で作ってみたい??」そこで市場の知り合いにマグロの骨を譲ってもらおう!ということになりました。( 生の骨をいただいたので、骨についている身を取り、骨の洗浄、煮出して殺菌何回も。)そして、マグロの骨を使って本物みたいな恐竜の化石作りが始まりました。骨を針金で通して背骨にしたり、しっぽを作り、ようやく完成した本物みたいな恐竜の化石。子どもたちも大満足と誇らしげな姿は印象的でした。